イタリア2大ブランドゼニア&ロロピアーナ2023年秋冬新作生地入荷(広島オーダースーツ)
2023.08.28
コラム
ゼニアが創業したのは今から約100年近く前の1910年。当時18歳だった創業者のエルメネジルド・ゼニア氏が父親の営んでいた羊毛の製織業を引き継ぐ形で、イタリアのミラノでゼニア社を立ち上げました。
ゼニア氏は、当初より「ゼニア社の工場で作る生地は、世界で最も美しいものでなければならない」のモットーを掲げ、生地の質にこだわったスーツづくりを目指します。
まず綺麗な水源のある、北イタリアのアルプスの麓に第一号の工場を設立。そしてスーツ生地に使用する糸を原毛から厳選して買い付け、糸の加工~スーツ製作~販売まですべてを自社で一括するといったこだわりぶり。
ゼニアスーツはすぐさま注目を集め、高品質なスーツとしての地位を確立していきます。創業からわずか18年ほどで、イタリア国内の一大スーツブランドに成長を遂げました。そして1928年からは徐々に海外にも市場を広げていき、1938年にはついにアメリカ合衆国に輸出を開始。これを皮切りに一気にゼニアの名が知れ渡り、1940年の段階で40カ国以上の国で販売網を確立。創業からわずか30年足らずで世界的なスーツブランドにまで発展しました。
ゼニアの成長の歴史を支えたのは、創業時から徹底している高品質なスーツ造りに他ならず、今現在も世界を代表する高級・高品質なスーツブランドとして君臨しています。
ロロ・ピアーナ(LoroPiana)は1936年にイタリアのクアローナで創業された最高級カシミヤと最高級ウールを取り扱う生地メーカー兼プレタブランドです。毎年オーストラリアで取れる羊毛の中でもSuper100’s以上のトップレンジ原毛の30~40%を買い付けるといわれている同社の生地は、キートンやブリオーニ、ベルベスト、イザイアなど世界でも人気の高い高級ブランドにも供給され続けています。
代々ロロ・ピアーナ家に受け継がれてきた伝統的なファミリービジネスは、2013年に大きな転換期を迎え、あのルイヴィトン傘下に入ることになりました。伝統により培われた物づくりへのこだわりと感性は、巨大資本の手によってなおも受け継がれ、さらなる発展と品質向上を目指して今も進化し続けています。