SartoriaNuovo(サルトリアヌォ-ヴォ)のオーダー革靴について
2023.05.11
コラム
SartoriaNuovo(サルトリアヌォ-ヴォ)がご提供するオーダー革靴とは・・・
フルオーダーを凌ぐ良靴を!
本来靴は、足を守るギアであるべきです。逆に足を靴に合わせるというのは言語道断なこと。足は第二の心臓と呼ばれる重要な器官。ですからサイズの合わない靴を我慢して履くことなどないのです。
かつて、戦後間も無い日本では、どの街にもいた靴職人たちの手によって、誂え靴がつくられた時代がありました。しかし、機械による大量生産の到来で、まさにファーストライフというフィルターを通った後、その貴重な文化はほとんど壊滅してしまいました。その後、Readymadeの靴しか選べない時代が長く続いたのです。
カスタムメード(誂え)で靴を作る事をイギリスでは、ビスポークといいイタリアでは、ス・ミズーラといいます。最近では、その完成度の高さから日本の多くの靴愛好家たちがこれらの靴を買い求めはじめ、その良さを実感しているようです。しかし、かなり高額なうえ、リスクも大きくなる為、なかなか手が出ないというのが現状です。
その一方、あまりは知られていないことですが、靴を誂えるということには、大変難しい点が潜んでいます。お客さまは、当然完璧な履き心地とデザイン性を望んでいます。しかし、作り手のほうでは、「最初からそんなに上手くはいかないよ」という現実を良く知っていながら、そのことを伝えずにいます。そのことが大きなギャップになってトラブルが発生するのです。
ほとんどのカスタムメードの場合、お客さまの足の寸法を計り、木で靴型と呼ばれるものを削り出してお客さま用のパーソナルな靴を作っているのにもかかわらず、なかなか最高のフィッティングを得られないのは何故でしょう。また、出来上がった靴が、予想していたものと掛け離れているといったことも少なくありません。最初に足を入れた感触と履き込んだ後の履き心地は別のものですし、ずっとコンファタブル(心地よい)でいられる状態を保つのは、靴を作るという観点にたつと、実に難しいことなのです。お客さまの足をいくら丹念に計測しても、立体的な足の構造とお客さま個人の好み(きつめ・ゆるめということや、出来上がりのフォルム)までは正確に捉えることは不可能なのです。
私たちは、この点に着目しました。あえてゼロから完璧をつくり出すことを望むより、豊富なバリエーションの中から、お客さまにベストのものをチョイスするというやり方。
フィッティングについては100通り以上の履き合わせサンプルをご用意しました。(私たちはこれをゲージ靴とよびます。)その中からベストのものを探し出し、更に「のせ甲」と呼ばれる微調整を行うことによりベストフィッティングを目指します。
デザインについては、特に時代性を意識しながらも飽きのこないものを豊富に用意しました。素材は私たちの長い経験から長期間愛用していただけるものを厳選しました。
作りはもちろん、靴づくりの王道であるグッドイヤーウエルト製法。ソールの張り替えはもちろんリペア対応まで万全です。
価格もリーズナブルでかつバリュアブルです。
オーダーの流れ
STEP 01
ラスト(木型)選択
基本システムは、2つのフォルムの中からお選びくたさい。どんな場面にも合わせ易くオーセンティクなラウンド・トゥ。よりスタイリッシュでトレンディなチゼル・トゥ。※チゼルとは鑿(のみ)のことです。
STEP 02
素材の選択(甲革)
レザースワッチ・バリエーション
基本システムは、国内で鞣された牛革の中から厳選し、いろいろな場面を想定して、豊富なバリエーションで構成しています。コンセプトは、長く愛用してもらうということです。キップ(中牛)スムース、起毛、オイル、型押し。カラーも多数揃えました。パーツごとに素材をかえてコンビネーションをお楽しみいただくことも可能です。
更にフランス「アノネイ社」のカーフやイギリス「CHARLES・F・STEAD社」のスエード、コードバンや手塗りパティーヌレザーなどオプションレザーもあり、その数60種類以上となります。
(革は入荷状況により、取り扱いができない場合もございますので取扱店へご相談下さい)
STEP 03
デザインの選択
基本システムは、ES(ラウンドトゥ)モデル・CS(チゼルトゥ)からお選びいただけます。フォーマル、ドレスアップ、ドレスダウン、カジュアルアップ、カジュアルダウンとそれぞれのオケージョンを想像し、素材との相性などを考えながらお楽しみください。
サンプルにないデザインや一部変更というご希望にもお応えします。
デザインの基本パターンは60種類以上でそこから更に自分好みのカスタマイズも可能ですのでその組み合わせはお選びになる革の組み合わせも含めると幾万通りに上ります。
※基本デザインパターンは弊社HPにてご覧いただけます。
STEP 04
サイズ合わせ
サイズバリエーション
足長 22.0cm~30.0cm ウィズ D~F 全102サイズ
サイズ合わせの手順
最初にお客さまの正確な足長を把握します。指先を十分に伸ばし指先の最長の数値が足長(Length)になります。
つぎにメジャーでお客さまの足巾や甲の高さを測定し、お好みに合わせたWidth(ウイズ)のゲージ靴を2~3パターン選び出して実際に試履していただきます。イメージは少しきつめ・ジャスト・少し緩めのものと試していただき、お客さまに体感していただくことが重要になります。
- お客さまが一番しっくりくるゲージ靴を必ず両方の足に履いていただきます。店内を数分歩いていただき、その感触を細部までチェックしていきます。
- ポイントで当たって痛い箇所や気になる箇所があれば、「乗せ甲」という手法で部分的にピンポイントで広げます。1mmor3mm部分的に緩くすることが可能です。
STEP 05
ソール&ヒールの選択
ソールの選定は機能性・ファッション性、両面で非常に重要です。基本システムは、4つのバリエーションです。お勧めはやはり本革のソールです。ムレ難いことはもちろん、履き込むほどに足になじんでくる感触は他を圧倒します。また、歩いたときのコツッ・コツッという響きには、言葉には出来ない感動があります。但し、雨の日に履いた後の減り易さと滑り易さは欠点です。その点を考え、ヒールはスベリ難く減り難いゴムヒールもご用意しております。その他、ドレスにも合わせ易い合成ゴムソールと、スベリに抜群に強い米糠セラミックス(特許申請中)入りオリジナルソール、天然ゴムで味のあるクレープソールをご用意しました。ヒールはそれぞれ同一素材です。
クレープソール
オリジナル・RBセラミックスソール
合成ゴム・ソール
4.5mmレザーソール
くさび型ゴム入り化粧(リフト)(op)
積み上げ(基本システム)
STEP 06
裏革の選択
裏革のバリエーション
基本システムは、7色からお選びいただけます。
- ベーシックなベージュ/Recommended for Dress & Casual
- 合わせ易いブラウン/Recommended for Dress & Casual
- シックなダークブラウン/Recommended for Formal & Dress
- その他 ブラック・グリーン・レッド・オレンジがございます
STEP 07
靴ひもの選択
靴紐のバリエーション
基本システムは、長さとカラーがデザインと革素材ごとに規定されています。選択はロー引きの丸紐か平紐。カラーの指定は無償opです。素材については、ご指定があればご相談ください。
STEP 08
ステッチの選択
ステッチ
基本システムは、アッパーのミシンステッチについては、カラーマッチングで規定されています。出し糸については、「黒・茶・白」を使用しています。写真の様に、黒の革にあえて白糸を選択するような場合は、ご指定ください。(無償op)
付属品の別売りについて
基本システムは、箱は黒の無地箱。
別売りでシュ-キーパーやシューズバッグをお付けすることも可能。
シューキーパー
シューズバッグ
オプションサービス
各ステップでご説明した様に、様々なオプションに対応していますが、さらにそれ以外のオプションにも対応します。
例えば、写真の様に出し縫いを表底に見せないヒドゥンチャネル。ヒールへの釘打ち。踏まず部を盛り上げて木釘(ペース)打ち。細革(ウエルト)の形状やカラーを変えることなども可能です。基本システムでは飽き足らないハードユーザーのご要望にお応えします。
ピドゥンチャネル&木釘打ち&ヒールへの釘打ち
基本システムの底の仕上がり
ウェルトの形状やカラー
FLOW
製造工程
STEP 01
裁断
革は自然素材。原皮それぞれに特性があり、部位それぞれに方向性があります。革一枚一枚を丹念にチェックしパーツを型入れし、切り出していきます。
STEP 02
縫製
ポイントはより立体的にまとめること。ステッチもデザインの一部。ひと針ひと針、心を込めて縫い上げます。
STEP 03
つり込み
ラスト(靴型)に中底を仮止めし、縫製されたアッパーをまとめていきます。履き心地を左右する重要な工程。手を添え緩みのないようラストにフィットさせていきます。
STEP 04
スクイ縫い
つり込まれたアッパーと中底に立てたリブにウエルト(細革)を縫い付けていきます。縫い目は表に出ないもののGoodyear製法の根幹であり、この構造が、丈夫で安定感抜群の履き心地を生むのです。
STEP 05
出し縫い
細革とソール(本底)を縫い上げます。クッション材になるコルクとシャンクという背骨の役割をはたす部材をしっかりサンドし、外観にも大きく影響する工程です。
STEP 06
コバ削り
コバ(底のサンドエッジ)を高速回転する刃物で削り出します。定規はなく職人の勘がすべてです。張り出させてボリュームを出したり、削り込んで華奢に仕上げたり、技が光ります。
STEP 07
コテ掛け
削り出した革に熱ゴテをあてて面を作り、インクを塗り磨きあげる。底面のオーナメントもまた、熱せられた様々なコテで飾られていきます。
STEP 08
仕上げ
工程中についた油や汚れを洗い落とし、クリームをつけて磨き上げます。この後、敷革を貼り、紐を通して出来上がり。最後に入念なチェックを受けます。
いかがでしたでしょうか?
世界に一足。是非当店で自分だけのオリジナル靴をお作りください。
オーダーシューズ
基本料金一律価格 42000円 ※税・オプション料金別
納期 1か月半~2か月 ※時期によって変動します
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株式会社アドバンストクロージング
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