取り扱い生地ブランド紹介
2023.05.11
コラム
~~~Ermenegildo Zegna(エルメネジルドゼニア)編~~~
国 イタリア🇮🇹
ブランド名 Ermenegildo Zegna(エルメネジルドゼニア
歴史:
初代エルメネジルド・ゼニア氏の父アンジェロ・ゼニア氏は時計製造を行っていました。
その後イタリアのフレッチナ地区で4台の織機を使って織物製造会社を開始します。
しかし火事によってこの織物工場を焼失。
そして、ビエラ近くのアルプス山麓の小高い丘の上にあるトリヴェロにてウール工場を再建。豊富な天然の軟水によってウールの洗浄、染色が可能となり、ウールの製造に最適でした。
18歳で織物工場の社長になったエルメネジルド・ゼニア氏
1910年にウール工場の跡を継いだのがアンジェロ・ゼニアの10番目の末息子であるエルメネジルド・ゼニアです。当時から国際的なビジョンを持っていたゼニア氏は、最新のイギリス製の紡績機を導入し、高品質な毛織物の生産を始めます。
天然繊維を原産国から直接買いつけて、最高品質の織物を製造することで自社の価値を高めるブランド戦略を行いました。そして、自社の販売先だけではなく、世界のデザイナーブランドに供給できる流通機構を作り上げていきました。1938年にはアメリカに輸出を開始し、7年後の1945年には40カ国以上で販売されるまでに成長を遂げました。
ゼニア社は素材の開発から縫製までを一貫して自社のファクトリーで手がけ、原毛の買い付けから、紡績、染色加工、製品化に至るまでの一貫した自社生産をトリヴェロの工場で行っています。
「エルメネジルド・ゼニアブランド」を近代的な企業に育て上げたのがアルドとアンジェロの二人の息子で、1960 年代 にラニフィーチョ エルメネジルド ゼニア(ゼニアの服地工場)の経営を引き継ぎました。
日本では、「知る人ぞ知る」レベルの低い認知度
ゼニアジャパンが1977年に創立し、日本にはじめてゼニアが登場しました。
ゼニアジャパンはゼニア生地の販売と、エルメネジルド・ゼニアブランドのメンズウェアの販売を手がけていました。
当時のイタリアブランドスーツとして絶大な人気を誇ったのはアルマーニで、誰もがその名前を知っていました。それに比べると、ゼニアの認知度はゼロに等しいものでした。
しかし、1997年にゼニアジャパンの社長に鰐川氏が就任し、メディアに露出する戦略をとりました。ファッション誌にゼニアのタイアップ記事が毎号のように大きく掲載され、長島茂雄氏や渡辺謙氏などのスポーツ選手や芸能人にゼニアのスーツやジャケットを提供し、知名度が飛躍的に上がりました。
日本でも「高級スーツ」として認知され、会社経営者や医師などVIPと呼ばれる人たちに人気です。